生活道路と道路特定財源(1)
道路特定財源の話題が盛んだ。税の問題は大いに議論すべきだと思う。この国では、あまりにも「受益と負担の関係」が不明確で、各自が税負担とその見返りにどういうサービスを受けるべきかについて、あまりにも無頓着だからだ。
そういうこともあって、政治家にも行政官にもプロフェッショナルを求めないし、彼ら自身もプロ化しないということになっている。芸能人に行政手腕があるかないかということではなく、集めた税金をどう使うのかについて悦敏な感覚がないために、「有名人ならいいや」的な感覚でしか政治家を選べなくなるし、そういう観点からしか、物事を考えることができなくなる。
さて、自分自身の問題に置き換えて考えると、道路への投資は必要だと思うのだが、高速道路などの産業用道路とか、車のための道路ばかり作るのではなく、生活道路をどうにしかしてもらえないかと思ってしまう。
私には小さな子供が二人いるが、小学校への道は車だらけだ。運転している人は朝で急いでいて、イライラしているので、とばしている。その横を小学生が通っていく。こんな道路が日本には溢れている。どうして、この道路を先に直さないのだろうか。不思議で仕方ない。この道路をさしておいて、高速道ばかりを造ってどうするんだろうか?
このIT時代に、そんな道路を作ることで、どれだけのGDP押し上げ効果があるのだろうか。産業構造の転換に資するのだろうか。明確な説明が欲しいところだ。
それにしても、日本の公共投資は国際比較でみると、異常なレベルにあることは周知のことである。多くの政策目的を公共事業に見いだしてきたということもあると思われるが、これだけ投資してもまだ足りないというのは、これまた、なぜなのだろうか?
土地の買収にお金がかかりすぎるのが一因だと言われる。実際、私の身近でも、道路のために田んぼを売って、大もうけした農家がある。儲かるらしいということが聞いたことがある。
ヨーロッパを旅するといつも思うのだが、車道、自転車道、歩道と見事に分かれて整備されている。それほど公共投資をしていないにも関わらずである。それに比べて、日本はどうしてここまで金をつっこんでも、まともに道が整備されないのだろうか。
誰か、明確に説明してほしいものだ。
小泉政権は問題も多かったが、少なくとも、政策の優先順位をつけようという意思や決意は見られたが、昨今はどうだろうか?
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